赤ちゃん赤ちゃんだと思っていた子どもが、とうとう2歳に。もう見た目はとても赤ちゃんには見えませんが、まだ丸みのある体つきや、つたない話し方、甘えてくる仕草がとてもかわいらしいですよね。
その一方、「自分でやりたい!」という欲求が強く、その気持ちは溢れているのに手先はまだまだ不器用。
うまくいかない自分に苛立ち、かんしゃくを起こして、見守る大人は毎日疲労困憊ではないでしょうか?
世の中には様々な教育法があり、様々な専門家の意見があります。
結局どの教育法が本当に子どもに良いのか、正解が分からず疑問がいっぱいです。
そんな中、ほとんどの教育法の中で共通している部分があります。
それは、「指先を使うこと」です。これらは、子どもが生きていくために必要な動きですが、指先を使うことは、脳を鍛えることに繋がるからです。
手を使うと脳が発達するとはよく言われることですが、これは、あれこれ考えて手を使ったり、新しいものを作ったりする時、前頭葉を使うからです。ぜひ子どものうちから、考えて手を使うような遊びをさせてあげてください。
指先を使うことで脳が鍛えられ、思考力や言語力、運動能力が育っていきます。
子どもはおもちゃで遊ぶことで、楽しく指先を使うことができます。
子どもにとっておもちゃとは、脳を鍛える道具でもあるのですね。
きっとこの記事を見ている方は、「2歳前後の子どもに何か木製のおもちゃを」と考えて、この記事に辿り着いてくださったのではないかと思います。
大人から子どもまで、たくさんの方に愛されている木のおもちゃ。
温もりのある優しい見た目、自然の中にいるような気分にしてくれる爽やかな香り、木のおもちゃはそれだけでも大きな価値がありますが、せっかく選ぶのなら、見た目にも知育にも良い木のおもちゃを選んでみませんか?
この記事では、2歳前後の木製の知育おもちゃについて悩んでいる方のために、2歳の子どもの発達に沿った木製の知育おもちゃを紹介しています。
さらに、木製の知育おもちゃの記事は数多くありますが、本記事では知育に加え、デザイン性も兼ね備えた木製のおもちゃを厳選して紹介しています。
大人も子どもも嬉しい、木製の知育おもちゃを厳選しています!
おもちゃを選択する際の参考にしていただけたら嬉しいです。
1. 2歳児の木製知育おもちゃを選ぶ前に
1-1. 2歳児の発達:2歳〜2歳2ヶ月
1-2. 2歳児の発達:2歳3ヶ月〜2歳5ヶ月
1-3. 2歳児の発達:2歳6ヶ月〜2歳8ヶ月
1-4. 2歳児の発達:2歳9ヶ月〜3歳
対象年齢2歳〜才能を伸ばす木製のおもちゃ6選
①手を器用に使う遊び「積み木」
②目と手の協応動作を養う「ハンマートイ」
③両手を違う目的で使う「紐通し」
④つまんではめるができるようになる「木製パズル」
⑤分けたり、うつしたりが楽しい「ソーティングトイ」
⑥物の形を認知し、観察力を養う「ペグさし」
まとめ
1. 2歳児の木製知育おもちゃを選ぶ前に
私は子どもに知育のおもちゃを選ぶ際、それが発達に沿ったものであるかを熟考します。
どんなに良い知育のおもちゃを与えたところで、そのおもちゃが子どもの発達状態に合ったものでなければ、せっかくの知育おもちゃも力を発揮することができないからです。
大切なのは、発達状態に合わせたおもちゃ環境を用意することです。
子どもが真剣におもちゃと向き合っている時、その背景では大人が遊び空間を構成し、子どもとおもちゃとの出会いをつくり出しているのです。
そこで、木製の知育おもちゃを紹介する前に、2歳前後の子どもの発達や、大人の役割について簡単に説明をしていきたいと思います。
1-1. 2歳児の発達:2歳〜2歳2ヶ月
このくらいになると、体重は出生時の約4倍、身長は約1.8倍に成長します。
転ぶことが少なくなり、上手に歩き回れるようになります。
今まではからだのバランスやコントロールに注意を取られていたのがグンと楽になるので、その分まわりのできごとに集中しやすくなります。
この頃の子どもは、自分で考えて構築する遊びができるようになってきます。
パパやママが家事をする姿を見て、おもちゃの包丁を使ってごっこ遊びをしたり、買い物カゴを持って「行ってきます」と部屋を出ていったりするようになります。
言葉だけでものを理解できるようになってきているので、ごっこ遊びの中で生活の中に潜んでいる危険などを伝えていきましょう。
例えば、おままごとのコンロ台に触れて「あっちー!」と言ったりして、びっくりする演技をしてみましょう。
子どもはごっこ遊びの中で、「コンロ台は火を使う危険なところ」と危険を認識できるようになります。
1-2. 2歳児の発達:2歳3ヶ月〜2歳5ヶ月
このくらいになると、しゃがみこんだ姿勢から手を使わずに立ち上がったり、いろいろな遊具にもうまく登ったり、片足立ちなんかもできるようになります。
概念も確かになってきて、色や大小を表す言葉が分かるようになります。
2歳5ヶ月頃になると数も2〜3までは分かるようになります。
言葉の発達はとても目覚ましく、「買い物に行くよ」と言っただけで靴を履きに行ったりすることができるようになります。
目と手の強調もスムーズになってきているので、簡単なパズルは完成できますし、積み木を積むことができるようになってきます。
色の仲間集めなどの遊びもおすすめです。
1-3. 2歳児の発達:2歳6ヶ月〜2歳8ヶ月
この時期になると理解できる言葉の数が急に増え、さらに複雑な文章が分かるようになります。
物の名前や動きの言葉だけでなく、「高い、低い」「厚い、薄い」といった形容詞まで分かるようになります。
この頃から、子どもから「なんで?」「どうして?」という質問が出てくるになります。
「なぜ」「どうして」という短い言葉から、いろいろな情報を取り入れて、会話をすすめることができることに気付き、ひっきりなしに使うようになります。
1-4. 2歳児の発達:2歳9ヶ月〜3歳
この時期になると、手の動きはさらに発達します。
鉛筆も上手に持てるようになり、丸に足のような2本の線がついたりします。
色も6色程度の区別ができるようになります。
3歳になるまでに、子どもの言葉の理解はより発達します。
動詞や形容詞、助詞をかなり理解できるようになります。
3歳になるまでには、子どもは「ちょっと待ってね」と言われた時、待たなければならない時間はそんなに長くないことが分かるようになります。
これは知的発達の現れです。
他人と会話していない時は独り言をたくさん言っていて、まるで考えを言葉にまとめる練習をしているように見えます。
対象年齢2歳〜才能を伸ばす木製のおもちゃ6選
ここまで2歳児の発達や、環境作りの大切さについて説明してきました。ここからは子どもの才能を伸ばすことのできるおすすめの木製の知育おもちゃを紹介していきたいと思います。
私が木製のおもちゃを選ぶ際に重要視しているポイントについて、以下の記事で詳しく紹介しています。こちらの記事の内容も参考にしていただくと、より効果的に木製の知育おもちゃの力を発揮できると思います。
木製のおもちゃが子どもの発達に与える影響。選び方や遊び方。
①手を器用に使う遊び「積み木」
積み木は0歳の頃からおすすめしている木製のおもちゃです。
大人のイメージする積み木の遊び方は、積み木を積んでお城のような具体的なものを作ることだと思います。
積み木は「積む」という動作が目的と思われがちですが、最初の遊びは積み木を「舐めること」や「崩すこと」からはじまるのです。
子どもの自由な創造性を育む積み木遊びは、これから先ずっと取り組んでいってほしい遊びのひとつです。
積み木を高く積む作業は2歳になったばかりの頃はまだできないかもしれません。最初は横に並べたり、ママが積んだ積み木を崩す練習から始めましょう。
その時には、片手だけでなく、両方の手を使って、片方の手を補助として使うことも教えてあげるようにします。
出典:Anliette
②目と手の協応動作を養う「ハンマートイ」
「物を見て、適切に行動する」という行動は、視力の問題だけではありません。目から入ってきた情報を脳が情報処理し、その情報をもとに体を動かして対応するスキルが必要です。
自分の手で振った棒が、物に当たり、その感触が手に伝わり、「ゴン」という音がする。大人にとっては当たり前のことでも、子どもにとっては大きな発見です。
叩くという行為は、目と手も一緒に動かし、手首の力をコントロールする必要があります。
この動きができるようになると、やがて両手にバチを持って太鼓を叩けるようになり、木琴などの他の楽器でも発展していくことができます。
③両手を違う目的で使う「紐通し」
利き手で紐を持ち、反対の手でビーズを持って通すおもちゃ。それぞれの手が違う動きをしなければならないので、目と手の連動も必要になります。
紐通しができるようになったら、より小さなビーズなどの紐通しに挑戦してみてください。ビーズが小さくなることによって、より強いつまむ力が必要になってきます。
完成したものをネックレスやブレスレットにして、人にプレゼントしたりすることで、人の役に立つという喜びを感じることもできます。
出典:ETSY
④つまんではめるができるようになる「木製パズル」
子どもの骨は年齢によって成熟していきます。
子どもの手の骨は、大人の手の骨を小さくしたものとはだいぶ違っています。
赤ちゃんの手の骨は、出生直後は柔らかい状態で、生後順番に軟骨から骨になっていきます。
2歳くらいになると、手の骨が分裂し、親指・人差し指、中指の3本の指を使って物をつまむことが上手にできるようになっているので、複雑な動きができるようになっています。
つまんで、どの型に当てはめるかを考え、そこに上手にはめこむ、という動作は、脳をたくさん刺激してくれます。
出典:ETSY
⑤分けたり、うつしたりが楽しい「ソーティングトイ」
日常生活において、道具を使って物をどこかからどこかに移すという作業はとても多く、とても重要です。
その動きが特に必要になるのは食事の時。
ソーティングトイは、最終的にはお箸を使って「移す」という行動ができるようになるための導入のおもちゃです。
具体的には下記のような動きになります。
手で握って移す
↓
スプーンを使って移す
↓
トングやピンセットで移す(今ここ!)
↓
箸で移す
手やスプーンで移すことができるようになったら、段階的にトングやピンセットを使ってみましょう。
2歳後半くらいになると、同じ色の物を集めたり、並べたりする行動が見られるようになります。
手先の活動に集中している時こそ、目と手が連動して動き、脳神経細胞が活性化している瞬間です。
出典:Anliette
⑥物の形を認知し、観察力を養う「ペグさし」
手が自由に動くようになってくると、手に持ったものを何かに入れてみたいという欲求が生まれます。
穴という穴に力をこめて「はめこむ」ようになるのです。
将来的に幾何(物の形・大きさ・位置関係など、空間の形式的な性質)や立体のセンスが磨かれるのは、この時期に手を動かし、より多くの幾何や立体に触れることからはじまります。
満足するまで、何度も繰り返し「はめ込む」活動をさせてあげてください。
出典:ETSY
まとめ
2歳児の発達に沿った木製の知育おもちゃを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
筆者は子どもにおもちゃを選ぶ時、子どもを楽しませることだけを目的とするのではなく、子どもの成長を援助できるおもちゃを選ぶことを大切にしています。
また、自身がデザイナーであるという観点から、色彩やデザインの美しい物を選択しています。
そうすると、どうしても選ぶことのできる木製のおもちゃの種類が少なくなってきます。
そんな中苦労して見つけた木製のおもちゃを、たくさんの人に紹介したいなと思ってこの記事を書きました。
どなたかが木製のおもちゃを選ぶ際の参考になれば嬉しいです。